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「息、白いですねえ」
「そりゃあ、冬だし。この寒さですから」

セイはぶるっと震えると、かじかんだ両手に息を吹きかけた。

「神谷さん、ちょっと手を貸してください」

そう言って総司はセイの両手をとって、ぎゅっと包み込んだ。
自分とはうってかわった温かい手にセイは驚いた。

「こんな手をして……。刀を取り落としたら、どうするつもりですか?」

厳しさの混じる声音でそう言われ、セイははっとした。

「も、申し訳ありません……!」

想う人に手を握られて、一瞬でも嬉しさに浮かれた自分を恥じ入った。

「……子供の体温が高いっていうのは、嘘なんですかね?」
「……それは私が子供だと言いたいんですか?」

むっとして、セイは口をとがらせながらそう言った。

「そういうところが」

ははっと総司は明るく笑った。

「ああ、でも……」

ふいにセイの視界が陰る。
気づいたら、総司の腕の中に閉じこめられていた。

「せ、先生……?!」
「ふふっ、やっぱりあったかいですね、神谷さんは」

慌てるセイをよそに、総司はのんびりとした口調で言った。
柔らかな温もりに包まれながら、セイは小さく呟く。

「……子供ですから」

こんな風に抱きしめてもらえるなら、子供扱いでも構わない。
そう思ったセイだった。

 

―終―