01

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冷え切った空気が息を白く染める。

一年が終わり、また新たな一年が始まろうとしていた。

 

 

泣いたり、怒ったり、笑ったり。
嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いこと。
今年も色々あったなあ。
どちらかというと……悲しかったり、辛いことのほうが少しばかり多かったかな。

それでも、この一年ずっと――――――――。

沖田先生の側に、私は居られたんだ。

一年って、長いかな。短いかな。
きっと、どっちでもあるんだろうね。
だって沖田先生といられたこの一年は短かったように感じるけど。
もし、沖田先生と一緒でなければ、もっとずっと……長く感じたに違いないもの。

 

(………幸せって、短いんだ)

その時には
気づかなくて、わからなくて
幸せだと感じる一瞬がどれほど大事なものか

そんなこと
死と隣り合わせに生きる今こそ、わかりきっている筈なのに

『だから、あなたは笑ってればいいんですよ』

いつか、沖田先生が言った言葉を思い出す。

でも先生。
笑うなら、先生の隣がいいです。
先生の隣でなければ、私には幸せである意味がないから。

誰だって、大事な人の側にいて笑う方がいいに決まってる。
近藤局長や土方副長と一緒に居るときの先生を見ればわかるように。

 

 

 

「そろそろ初詣に行きましょうか。神谷さん、今年の願い事は決まりました?」
「まだです。沖田先生こそ、もう決まりましたか?」

嘘です。本当はもうとっくに決まってます。
だって、私の願い事は……もうずっとずっと変わりませんから。

 

 

 

―――願わくはどうか沖田先生の側にずっといられますように―――

 

 

 

―終―